ファイルからレコードのデータをアプリに読み込む
作成済みのアプリにファイルからデータを読み込むことで、新しいレコードを追加したり、登録済みレコードを更新したりできます。レコード内の[テーブル]に対しても、新しい行の追加や、既存の行の更新ができます。
このページでは、作成済みのアプリに、ファイルからデータを読み込む方法と注意事項について説明します。
ファイル読み込み前の準備
ファイルからアプリにデータを読み込む前に、アプリやファイルの準備が整っているかを確認してください。
アプリの準備
ファイルからアプリにデータを読み込む前に、アプリの設定や権限を確認してください。
- ファイルからデータを読み込むには、[アプリのアクセス権]で[ファイル読み込み]権限が必要です。
- 新規登録するレコードの[作成者]/[作成日時]/[更新者]/[更新日時]フィールドにデータを読み込むには、[アプリの管理]権限も必要です。
- ファイルからデータを登録したり更新したりできるように、アプリが設定されている必要があります。詳細な説明は、次のページを確認してください。
ファイルを読み込むアプリを確認する
ファイルの準備
ファイルからアプリにデータを読み込む前に、ファイルの形式や内容を整えてください。
- 読み込み可能なファイル形式(拡張子)は、Excel形式(xlsx)/CSV形式(csv)/TXT形式(txt)/TSV形式(tsv)です。
- ファイルが読み込みに適した形式になっているかを確認してください。詳細な説明は、次のページを確認してください。
レコード登録・上書き用のファイルを準備する
ファイル読み込み前の注意事項
ファイルからアプリにデータを読み込む前に、次の注意事項を必ず確認してください。
- ファイルからアプリにデータを読み込む前に、バックアップとして、登録済みのレコードのデータをファイルに書き出しておくことを推奨します。詳細な手順については、次のページを参照してください。
ファイルにデータを書き出す - フィールドの種類や設定によって、ファイルからデータの登録や更新ができない場合があります。詳細は、次の項目を確認してください。
- ファイルからアプリにデータを読み込んでいる間、kintoneの画面やAPIを利用した、レコードの登録や更新ができない場合があります。
ファイル読み込み操作のポイント
ファイルからデータを読み込む際には、次の2つの設定が重要です。
- [更新キー]の指定(従来の名称:[一括更新のキー])
- [ファイルの列]の指定
[更新キー]の指定(従来の名称:[一括更新のキー])
登録済みのレコードのデータを更新する場合は、[更新キー]となるフィールドを指定します。
[更新キー]とは
[更新キー]とは、アプリのレコードと読み込むファイルの行をひも付けるためのアプリのフィールドです。
ファイルを読み込む際に、[更新キー]に指定したフィールドの値(アプリのデータ)と[対応するファイルの列]の値(ファイルのデータ)で一致するものがあるかどうかによって、登録済みのレコードのデータが更新されるか、新規レコードが登録されるかが異なります。
データ更新の仕組み
- [更新キー]に指定したアプリのフィールドの値と[対応するファイルの列]の値が一致する場合:登録済みのレコードのデータが、その行の値で更新されます。
- [更新キー]に指定したアプリのフィールドの値と[対応するファイルの列]の値で一致するものがない場合:その行の値で、新規レコードが登録されます。
[更新キー]に指定できるフィールド
[更新のキー]に指定できるフィールドは、次のとおりです。
- [レコード番号]
- [文字列(1行)]
- [数値]
- [日付]
- [日時]
- [リンク]
[更新キー]を指定する際の注意事項
[更新キー]を指定する際の注意事項は、次のとおりです。
- [更新キー]に指定するフィールドは、ほかのレコードと値が重複しないフィールドでなければなりません。
- [レコード番号]は、レコード作成時に自動的に番号が割り当てられ、同じアプリ内で、ほかのレコードとは値が重複しません。そのため、[更新キー]としてよく利用されます。
- ただし、[レコード番号]を[更新キー]に指定する場合、[対応するファイルの列]にアプリに存在しない[レコード番号]があると、読み込んだ際にエラーになります。
- 新規レコードとして登録する場合は、[レコード番号]に該当する[対応するファイルの列]を空欄にしてください。
- [レコード番号]以外([文字列(1行)]、[数値]、[日付]、[日時]、[リンク])を[更新キー]に指定する場合は、フィールドの設定で[値の重複を禁止する]を有効にしている必要があります。
[ファイルの列]の指定
アプリの各フィールドに対して、ファイルのどの列のデータを読み込むかを指定します。
表示されないフィールド
データを読み込みたいフィールドが[アプリのフィールド]に表示されない場合は、ファイルからデータの登録や更新ができないフィールド、または閲覧や編集の権限がないフィールドです。
たとえば、計算式が設定されているフィールドなど、ほかのフィールドの値に応じて、値が計算・取得されるフィールドは、[アプリのフィールド]に表示されません。ファイル読み込み時にデータが再計算・再取得されます。
該当するフィールドは、次のページを参照してください。
ファイルを読み込むアプリを確認する
入力必須のフィールド
入力必須のフィールド(「*」が付いたフィールド)には、データを新規レコードとして登録する場合、必ず[ファイルの列]を指定します。
登録済みレコードを更新する場合でも、該当フィールドに値が未登録のレコードがある場合は、[ファイルの列]を指定してください。
値を更新しないフィールド
値を更新したくないフィールドには、[(指定しない)]を指定します。
- 新規レコード:空欄、または初期値(初期値が設定されている場合)が登録されます。
- 登録済みのレコード:登録済みの値は更新されません。
特に、登録済みのレコードのデータを更新する場合、誤って古いデータで更新してしまうことがないように、値を更新しないフィールドには、[(指定しない)]を選択してください。
[テーブル]のデータ更新
[テーブル]内のフィールドは、[テーブル名 > フィールド名]という形式で表示されます。
登録済みレコードに[テーブル]のデータを更新する場合、[アプリのフィールド]に表示されている[テーブル]内の全フィールドに対して、[ファイルの列]を指定します。
変更のないフィールドも読み込みの対象として指定してください。
[レコードの作成/更新情報]
[レコードの作成/更新情報]である、[作成者]/[作成日時]/[更新者]/[更新日時]は、ファイル読み込み時の動作が、アプリのほかのフィールドとは異なります。
- 登録済みのレコードを更新する場合:
登録済みレコードの[作成者]/[作成日時]/[更新者]/[更新日時]は、ファイルに記載した値で更新できません。ファイルを読み込んだあとの結果は、次のとおりです。- [作成者]/[作成日時]:ファイルに記載した値で更新されません。登録済みの値はそのまま保持されます。
- [更新者]/[更新日時]:ファイルに記載した値で更新されません。ファイルを読み込んだユーザーと日時に自動的に変更されます。
- 新規レコードを登録する場合:
- ファイルに記載した値で登録できます。
- [(指定しない)]を選択すると、[作成者]/[作成日時]/[更新者]/[更新日時]は、ファイルを読み込んだユーザーと日時になります。
ファイル読み込みの手順(新方式)
アップデートオプションの設定で、新しいファイル読み込み画面を有効化している場合の手順を説明します。
ファイルの指定
-
[レコードの一覧]画面右上にある[オプション]アイコン(3つの点の形)をクリックし、[ファイルから読み込む]をクリックします。
[ファイルから読み込む]が表示されない場合は、[アプリのアクセス権]の設定で[ファイル読み込み]権限を付与してください。
アプリにアクセス権を設定する
-
[ファイルを選択]をクリックし、読み込むファイルを指定します。
データの形式の指定
-
読み込むファイルの先頭行を、[ファイルの列名]として扱うかどうかを設定します。
ファイルの先頭行に列名が記載されている場合は、[先頭行をファイルの列名として扱う]にチェックを入れます。
ファイルの内容に応じて、自動的にチェックが入る場合があります。 -
CSVファイルを読み込む場合は、[文字コード]と[区切り文字]を設定します。
-
[読み込むファイルのプレビュー]に、ファイルの内容が正しく表示されていることを確認します。
ファイルの内容が正しくない場合は、次の項目の変更をお試しください。- ファイルのデータが文字化けしている場合は、[文字コード]を変更します。
- ファイルのデータが列ごとに正しく区切られていない場合は、[区切り文字]を変更します。
読み込み時の処理の指定
-
ファイル読み込み時の[アプリへの反映方法]を選択します。
次のどちらかの項目を選択します。- [レコードの追加のみ]
- [レコードの更新と追加]
-
[アプリへの反映方法]で、[レコードの更新と追加]を選択した場合は、アプリのどのフィールドを[更新キー]とするのかと、読み込むファイルのどの列と対応させるのかを設定します。
設定する項目は、次のとおりです。- [更新キー]
- [対応するファイルの列]
-
ファイル読み込み中にエラーを検知した場合の処理方法を選択します。
次のどちらかの項目を選択します。- [読み込みを継続する(エラー行のみスキップします)]
- [読み込みを中止する(エラー行以降の行は読み込みません)]
それぞれの選択肢での処理方法や、読み込み結果については、次のページを参照してください。
読み込みエラー検知時の処理方法を選択する
データの対応付け
-
アプリの各フィールドに対して、データを読み込む[ファイルの列]を指定します。
ファイルの先頭行に列名が記載されている場合、アプリのフィールド名と一致する列が、[ファイルの列]に自動的に指定されます。
[ファイルの列]を指定する基本的なルールは、次のとおりです。- [ファイルの列]を[アプリのフィールド]に対応付ける
- ファイルからデータの登録や更新をしないフィールドには、[(指定しない)]を選択する
-
新規レコードを登録する場合は、[レコードの作成/更新情報]の各フィールドに対して、[ファイルの列]を指定します。
[レコードの作成/更新情報]の各フィールドが表示されない場合は、アプリのアクセス権の設定で[アプリ管理]権限を付与してください。
アプリにアクセス権を設定する
-
必要に応じて、データの形式を指定します。
- [日付]/[日時]/[作成日時]/[更新日時]フィールド:
- 日付の形式を、次の中から選択します。
- YYYY/MM/DD (2024/12/31)
- MM/DD/YYYY (12/31/2024)
- DD/MM/YYYY (31/12/2024)
- 最初に選択されている日付の形式は、ファイルを読み込んだユーザーの言語設定によって異なります。
- 日付がスラッシュ (/) 以外の区切り(例:2024-12-31、20241231)の場合、ドロップダウンリストからどの日付の形式を選択しても、年→月→日の順で読み込まれます。
- 日付の形式を、次の中から選択します。
- [日時]/[作成日時]/[更新日時]フィールド:
- ファイルから読み込んだ日時の値は、ファイルを読み込んだユーザーの[プロフィール]に設定されているタイムゾーンに基づいて登録されます。
- [数値]フィールド:
- 小数点の区切りを、ピリオド(.)にするか、カンマ(,)にするかを選択します。
- [日付]/[日時]/[作成日時]/[更新日時]フィールド:
ファイルを読み込む
- ファイルの指定、データの形式の指定、読み込み時の処理の指定、およびデータの対応付けが設定されていることを確認して、画面右下の[読み込む]をクリックします。
ファイル読み込みの手順(従来方式)
アップデートオプションの設定で、新しいファイル読み込み画面を無効化している場合の手順を説明します。
ファイルの指定
-
[レコードの一覧]画面右上にある[オプション]アイコン(3つの点の形)をクリックし、[ファイルから読み込む]をクリックします。
[ファイルから読み込む]が表示されない場合は、[アプリのアクセス権]の設定で[ファイル読み込み]権限を付与してください。
アプリにアクセス権を設定する
-
[参照]をクリックし、読み込むファイルを指定します。
データの形式の指定
-
[読み込むファイルの先頭行はフィールド名ですか?]のラジオボタンを選択します。
ファイルの先頭行に列名が記載されている場合は、[はい]を選択します。
ファイルの内容に応じて、自動的に[はい]が選択される場合があります。
-
[プレビュー]に、ファイルの内容が正しく表示されていることを確認します。
[文字コード]と[区切り文字]のドロップダウンは、CSVファイルを読み込んだ場合のみ表示されます。
ファイルの内容が正しくない場合は、次の項目の変更をお試しください。- ファイルのデータが文字化けしている場合は、[文字コード]を変更します。
- ファイルのデータが列ごとに正しく区切られていない場合は、[区切り文字]を変更します。
データの対応付け
-
アプリの各フィールドに対して、データを読み込む[ファイルの列]を指定します。
ファイルの先頭行に列名が記載されている場合、アプリのフィールド名と一致する列が、[ファイルの列]に自動的に指定されます。
[ファイルの列]を指定する基本的なルールは、次のとおりです。- [ファイルの列]を[アプリのフィールド]に対応付ける
- ファイルからデータの登録や更新をしないフィールドには、[(指定しない)]を選択する
-
登録済みのレコードを更新する場合、[一括更新のキー]にチェックを入れます。
-
新規レコードを登録する場合は、[レコードの作成/更新情報]の各フィールドに対して、[ファイルの列]を指定します。
[レコードの作成/更新情報]の各フィールドが表示されない場合は、アプリのアクセス権の設定で[アプリ管理]権限を付与してください。
アプリにアクセス権を設定する
-
必要に応じて、データの形式を指定します。
- [日付]/[日時]/[作成日時]/[更新日時]フィールド:
- 日付の形式を、次の中から選択します。
- YYYY/MM/DD (2025/12/31)
- MM/DD/YYYY (12/31/2025)
- DD/MM/YYYY (31/12/2025)
- 最初に選択されている日付の形式は、ファイルを読み込んだユーザーの言語設定によって異なります。
- 日付がスラッシュ (/) 以外の区切り(例:2024-12-31、20241231)の場合、ドロップダウンリストからどの日付の形式を選択しても、年→月→日の順で読み込まれます。
- 日付の形式を、次の中から選択します。
- [日時]/[作成日時]/[更新日時]フィールド:
- ドロップダウンリストから、読み込む日時のタイムゾーンを選択します。
- 最初に選択されているタイムゾーンは、ファイルを読み込んだユーザーの[プロフィール]に設定されているタイムゾーンです。
- [日付]/[日時]/[作成日時]/[更新日時]フィールド:
読み込みエラー検知時の処理
-
読み込みエラー検知時の処理方法を選択します。
次のどちらかの項目を選択します。- [読み込みを継続する(エラー行のみスキップします)]
- [読み込みを中止する(エラー行以降の行は読み込みません)]
それぞれの選択肢での処理方法や、読み込み結果については、次のページを参照してください。
読み込みエラー検知時の処理方法を選択する
ファイルを読み込む
- ファイルの指定、データの形式の指定、データの対応付け、および読み込みエラー検知時の処理が設定されていることを確認して、画面左上の[読み込む]をクリックします。
[読み込む]ボタンが押せない場合
原因
[読み込む]がグレー表示され、クリックできない場合は、次の原因が考えられます。
- ファイルが指定されていない、または、ファイルにレコードデータが存在しない
- ファイルを読み込むと、アプリに登録できるレコード数の上限値を超えている
- ファイルに記載形式が正しくないデータが含まれている
- 入力必須のフィールドなどに、[ファイルの列]が選択されていない
- [テーブル]内のいずれかのフィールドに、[ファイルの列]が指定されていない、または、読み込みできない[テーブル]内のいずれかのフィールドに[ファイルの列]が指定されている。(いずれも登録済みレコードを更新する場合のみ)
対処方法
ファイルを変更するか、フィールドと[ファイルの列]の対応付けを変更してください。
読み込み状況の確認
読み込みが開始されると、[レコードの一覧]画面に自動的に遷移します。
画面上部にメッセージが表示され、データの読み込み状況や結果を確認できます。
メッセージ内のリンクをクリックすると、[読み込まれたファイル]画面が表示されます。[読み込まれたファイル]画面では、自分が実行した読み込みの進捗状況やエラー内容の詳細を確認できます。
ファイルの読み込み状況を確認する